07Features

Grok Bot は何ができるのか。できること12項目

結論

Grok Bot は、クラウド上のコンピューターでブラウザ・ファイル・ターミナルを操作し、依頼された仕事を最後まで進める製品です。できることは、手元の PC を閉じても続く実行、決まった手順の自動化(ルーティン)、Bot 同士の連携、形を指定した成果物づくりなど12項目に整理できます。いずれも確認日時点の公式ドキュメントに記載のある機能で、できないことと条件も同じページに書いています。

確認日:2026年9月16日本ページの情報は確認日時点の公式情報にもとづくもので、変更される可能性があります。最新の内容は各出典の公式ページをご確認ください。

本サイトは株式会社プレミアムヒューマンが運営する独立した導入支援サービスで、xAI の公式サイトではありません。

できること12項目の全体像

Grok Bot で何ができるのかは、公式ドキュメントに記載のある機能だけを拾うと、次の12項目に整理できます。本ページは、この12項目を確認日時点の公式ドキュメントで確かめ直したうえで、それぞれの条件と、できないことを併せて書いています。

当社の考え方この12項目は、機能の多さを見せるための一覧ではありません。法人の検討では「できること」より「どの条件で、どこまでできるか」が判断を分けます。各項目には、公式が挙げている条件と制約も併せて書いています。できないことは末尾の節にまとめました。

作業環境:ブラウザと業務アプリを、Bot 自身が操作する

Grok Bot の中心にあるのは、クラウド上のコンピューターです。ブラウザ・ファイルシステム・ターミナルがあり、Bot はそこで複数のアプリやサイトをまたいで作業を進めます。コネクタ(画面上の表記は Plugins)があるサービスはコネクタで、ないサービスはブラウザの画面操作で進めます。公式も、使えるならコネクタを優先するほうが、Web サイトをクリックしていくより信頼できることが多いとしています。

  • ブラウザと業務アプリの操作公式は、複数のアプリや Web サイトにまたがる複数ステップの仕事を引き受け、進み具合を会話で知らせ、承認が必要な場面で人に戻る、と説明しています。部門ごとに任せられる仕事の例はユースケースにまとめています。
  • Bot ごとの作業画面(コンピューターは1台を共有)アカウント上のすべての Bot が1台のクラウドコンピューターを共有し、ファイル・ブラウザのセッション・アプリのログインも共有されます。Bot ごとに分かれるのは画面で、公式は「別々の Bot をセキュリティ境界として使わないこと」と明記しています(セキュリティと承認設計)。1体の Bot がその画面で同時に進められるコンピューター操作は1件です。
  • 手元の PC を閉じても続く公式は「Grok Bot のアプリやノート PC を閉じても、クラウド上の作業は止まらない」と書いています。ファイル・ブラウザの状態・サインインは、通常の更新をまたいで保持されます。
  • ログイン・2要素認証・支払いは人が代わるパスワード、パスキー、2要素認証のコード、CAPTCHA、支払いの確認は Bot に入力させず、人がコンピューターの操作を代わって自分で入力します。パスワードやワンタイムコードを通常のチャットに送らないよう明記されています(始め方・使い方)。

自動化(ルーティン)で、決まった仕事を繰り返す

できることの中で、法人の導入効果に最も直結するのが自動化です。仕組みは2つに分かれていて、スキルが「やり方」、ルーティンが「いつ動かすか」を持ちます。公式は、進め方が安定してからスキルやルーティンに変えることを勧めています。

スキル:やり方を保存する

公式はスキルを「ある作業のやり方をまとめた、再利用できる指示」と説明しています。役に立つスキルには、どんなときに使うか、必要な入力とアクセス、作業の順序、結果の確かめ方、返す値、承認が必要な場面が書かれている、とされています。保存したスキルはデスクトップの入力欄で「/」を打つと参照でき、Settings → Plugins(設定 → プラグイン)の「Yours(自分のもの)」で管理します。

実演で教える(Teach a task)

  • 手順を言葉で説明する代わりに、ブラウザでの操作をやってみせて教える方法です。公式は、1対1の Bot との会話で、コンピューターの画面を表示した状態で使えるとしています。
  • 記録できる長さは最大10分です。マイクの音声は記録されません
  • できあがるのは下書きのスキルです。判断の基準、うまくいかなかったときの扱い、承認の境界は、あとから人が書き足す必要があると明記されています。
  • スケジュールに乗せる前に、安全な例でテストするよう案内されています。
  • この機能はデスクトップアプリの機能で、モバイルでは使えません。

ルーティン:いつ動かすかを決める

  • スケジュールで動かす実行する時刻とタイムゾーンを決めて、繰り返し動かします。公式は「バックグラウンドのルーティンは、ノート PC を閉じている間も実行できる」としています。
  • イベントで動かすCursor のアカウント連携を通じて、Slack のメッセージや GitHub の通知などのできごとをきっかけに起動できます。公式は、広い条件ではなく狭い一致条件にするよう勧めています。
  • 上限がある1体の Bot が持てるルーティンは50件まで。実行の記録は、各ルーティンにつき直近20件が保持されます。
  • 管理する場所「View conversation details(会話の詳細を表示)」→「Routines(ルーティン)」で、有効化・一時停止・編集・テスト実行・削除ができます。削除は取り消せません。
  • 長く使わないと止まる長期間使われないルーティンは、継続するかを確認したうえで一時停止されることがあります。
  • 承認はルーティンの中でも効く送信、購入、削除、公開、本番環境の変更は、ルーティンの中でも承認を求めるよう公式が勧めています(セキュリティと承認設計)。

「Test run(テスト実行)」は実際の作業を行います。公式は「テスト実行は本物の作業をする。Web サイトを操作し、ファイルを変更し、つないだツールを呼び出すことがある」と明記しています。安全な入力で試し、書き込みを伴う操作は承認してから進めてください。

ルーティンの実行も、週次の利用枠を使います。枠を使い切ったあとの扱いは契約とオンデマンドの設定で決まります(料金・プランのガイド)。

当社の考え方自動化から入ると失敗しやすい、というのが当社の考えです。先に人が数回やらせて手順が安定し、成果物の形が決まってから、スキルとルーティンに移すほうが定着します。設定の手順は始め方・使い方に、定期実行に向く業務の例は部門別のユースケースにまとめています。

Bot 同士の連携、記憶、実行中の介入

  • Bot 同士の連携Bot は他の Bot に非同期でメッセージを送れます。グループチャットは2〜6体で、「@」で担当を指名し、「@everyone」で全体に伝えます。引き継ぎのやり取りは会話の履歴に残ります。公式は、各段階の担当をはっきりさせて重複作業を避けるよう勧めています。
  • 役割と好みの記憶Bot は、安定した作業上の好み、重要な事実、過去の作業の要約を保持します。ただし公式は「記憶は、正となる情報源の代わりにはならない」と明記しています。影響の大きい判断では、そのつど最新のデータを確認させてください。
  • 実行中の介入作業をすぐ終わらせたいときは「Stop now(いますぐ停止)」と直接伝えます。ただし公式は「これは、Bot がすでに完了した操作を取り消すものではない」としています。新しいメッセージを送ると、背景で進んでいる作業より優先されます。
  • 通知で気づけるBot ごとに通知を有効にすると、その Bot が作業を終えたときや入力が必要なときに、OS またはモバイルの通知が届きます。サイドバーでは「対応が必要(質問・承認・引き継ぎ)」と「未読の新しい結果」が区別されます。
  • 承認で人に戻る承認が必要な操作では、これから行う操作と入力値が会話に表示されます。デスクトップは「Allow once」「Always allow」「Deny」、モバイルは「Approve once」「Deny」です。承認も、すでに完了した作業は取り消しません(承認と Auto Review の仕組み)。

成果物の形を指定して受け取る

Grok Bot は、会話の中の文章だけでなく、確認できる成果物を残します。公式は、依頼の時点で「どの形式で、何を満たしていれば合格か」まで指定する使い方を案内しています。

  • 受け取れる形の例見出しと出典リンクのある文書、列と数式を定めた表計算、発表者ノート付きのスライド、スクリーンショットとログを入れたフォルダ。下書きのメッセージや、根拠を添えた提案もこれに含まれます。
  • 受け取り方会話に出てくる結果のカードを開くと、保存する前に内容を確かめられます。
  • 置き場所途中のファイルは共有コンピューターの /workspace に残り、他の Bot からも参照できます。公式は、会話には最終的な結果か、そこへの明確なリンクが残っているべきだとしています。
  • 渡せるファイルの上限デスクトップの入力欄で一度に添付できるのは6件までです。文書・画像・音声は1件25MBまで、動画は200MBまでです。画像、音声、動画、PDF、テキスト、Word・Excel・PowerPoint、CSV・JSON・YAML、ソースコード、HTML、メールのファイル、Jupyter ノートブックが読めるとされています。

当社の考え方成果物の形を先に決めておくことは、品質の確認にもそのまま効きます。当社は PoC の設計で、依頼文に「求める成果・参照する情報源・制約・成果物の形・確認のタイミング」を入れる形をお勧めしています。

Bot の共有(公開リンク)と、スマートフォンからの利用

Bot の共有(公開リンク)

  • 公開リンクを渡すと、相手は x.ai 上でその Bot の設定を確認し、自分のアカウントに追加できます。渡るのは設定のコピーで、自分のログインや会話の履歴は渡りません。受け取る側は、サードパーティ Bot の規約への同意を求められます。
  • 公開されるのは、名前・説明・スキル・ルーティンを含む共有設定のすべてです。公式は、API キー、社内向けの URL、顧客データを外してから共有することを明記しています。
  • 公式は「Bot を共有することは、セキュリティ境界ではない」としています。
  • Teams・Enterprise では、チーム外への公開を「公開テンプレート共有」の設定で制御できます。Enterprise は既定でオフ、それ以外のチームは既定で許可です(管理機能の対応表)。

スマートフォンからできること

  • 対象は iPhone(iOS 18 以降)と Android 9 以降です。iPad は対象外で、公式は「現時点では電話向けの設計」としています。
  • 「Login with Cursor(Cursor でログイン)」からサインインすると、同期された Bot・会話・共有コンピューターを見られます。
  • モバイルでできるのは、メッセージ(文字・音声・画像・ファイル)の送信、他の Bot の呼び出し、スレッドでの返信、グループチャットの操作、Bot の作成、ルーティンの予定と次回実行の確認、過去の作業の検索、そして承認です。
  • 一方、ルーティンのスケジュールや指示の編集、実行履歴の確認、テスト実行、削除はデスクトップが必要です。実演による教え込みなど、一部の高度な操作もモバイルにはありません。

当社の考え方承認がモバイルでもできることは、運用設計に効きます。承認者が席にいないと作業が止まる、という詰まり方を避けやすくなる一方で、「移動中に内容を確かめずに承認する」運用になりやすい点は、社内のルールで補う必要があります。

Teams・Enterprise で、組織としてできること

ここまでは、使う人ひとりから見たできることです。組織として管理できる範囲は契約によって変わり、多くは Enterprise 限定です。

  • 組織全体で有効・無効を切り替える(Enterprise 限定):無効にしても、メンバーのコンピューターは削除されません。
  • 接続できる宛先を制限する(Network Controls、Enterprise 限定):ポリシーのないチームは「すべて許可」が既定です。
  • メンバーのコンピューターを管理する(Enterprise 限定、組織管理者のみに表示):公式は「チームの各メンバーには、その人が動かすすべての Bot が作業する、ホストされたコンピューターが1台ずつ与えられる」と説明しています。管理者は名前やメールで検索し、再作成や停止ができます。
  • 記録を残す(Enterprise 限定):監査ログと Action Recording(既定はオフ、90日保持)は別の仕組みです。
  • ルールを全員に効かせる(Teams・Enterprise):Team Rules と、Auto Review のチーム指示が使えます。

プランごとの管理機能の一覧と、契約前に確認することは法人・Enterprise 導入ガイドにまとめています。

できないこと・条件付きのこと

「何ができるか」と同じだけ、導入の判断に効くのが、できないことと条件です。次はいずれも公式ドキュメントに書かれている制約で、当社が導入の相談でよく確認する項目です。

  • 同時に進むコンピューター操作は、1つの画面につき1件:複数の Bot を並行して動かせますが、1体の Bot がその画面で進められる操作は1件ずつです。
  • 止めても、済んだことは元に戻らない:「Stop now」も承認も、すでに完了した操作は取り消しません。
  • 自動化も、利用枠の中でしか動かない:週次の利用枠を使い切ると、オンデマンドが無効なら次のリセットまで止まります(料金・プラン)。
  • 相手のサイト側の事情で止まる:公式は「サイトは自動操作を拒むことも、セッションを失効させることも、人の操作を求めることもある」としています。
  • 記憶は正本にならない:Bot が覚えているのは好みや要約で、正となる情報源の代わりにはなりません。
  • デスクトップでないとできないことがある:ルーティンのスケジュールや指示の編集、実行履歴、テスト実行、削除、実演による教え込みはデスクトップの機能です。iPad は対象外です。
  • 実演での教え込みには条件がある:1対1の会話でコンピューターの画面を表示した状態、最大10分、マイク音声は記録されず、できるのは下書きのスキルです。
  • ログインの壁は越えない:パスワード、2要素認証、CAPTCHA、支払いの確認は人が行います。
  • Bot を分けても境界にならない:同じユーザーの Bot は1台のコンピューターと、ファイル・ログインを共有します(セキュリティと承認設計)。共有した Bot の公開リンクも境界ではありません。
  • 統制の多くは Enterprise 限定で、既定は緩い:Network Controls・監査ログ・SCIM などは Enterprise 限定で、ポリシーのないチームの接続先は「すべて許可」が既定です。
  • 自動レビューは万能ではない:Auto Review はすべての副作用を見るわけではなく、メモリへの書き込みや大半の設定変更は対象外の例として挙げられています。外部のページやツールの結果に仕込まれた指示への対策についても、公式は「リスクを減らすが、なくしはしない」としています。

部門別に、どの仕事ができるか

公式のユースケース集には、Bot の役割の例が8つ挙げられています。いずれも「送らない・変更しない・連絡しない」という指示から始まる、読んで調べて確認できる形にして返す仕事です。当社サイトの部門別ページと対応づけると、次のようになります。

公式の例(英語表記)公式の説明当社の部門ページ
Sales Outbound取引先の調査、連絡先の優先順位づけ、確認できる形での営業準備営業
Talent Scout候補者の発掘と調査、スカウト文の下書き、日程調整の準備採用
Paid Mediaキャンペーンの監視と、予算の配分見直しの提案マーケティング
Expense Manager週次の経費の照合と、不足している情報の追跡経理・購買
Account Health顧客ごとのリスクと拡大の兆しの把握、順位づけした注視先の一覧カスタマーサクセス
Product Performance性能の問題の調査と、根拠のある診断開発・情シス
Bug Reproduction不具合の報告を、手順の揃った再現一式にまとめる開発・情シス
Chief of Staff変化と対応が必要な項目を、出典リンク付きでまとめた要約経営企画(当社サイトに対応する部門ページはありません)

最初に任せる仕事の選び方は始め方・使い方に、部門ごとの依頼のひとことから承認する場所まではユースケースにまとめています。

当社の導入支援でできること

できることを、自社の業務に当てはめる

  1. 業務の棚卸しと対象業務の選定12項目のうち、どの機能が自社のどの業務に効くかを整理します。
  2. 自動化できる範囲の見極め手順が安定していて繰り返し起きる業務を選び、スキルとルーティンの候補にします。
  3. 成果物と受け入れ条件の設計何をどの形で受け取れば合格とするかを、依頼文の形に落とします。
  4. 承認境界の設計「自動で実行/人の承認後に実行/AIには任せない」の3段階に操作を分類します。
  5. 45日PoC での検証1部署・1業務から始め、事前に決めた指標で本導入の可否を判断します。

12項目のうち、貴社のどの業務に効くのか。
現在の業務と利用ツールから整理します。

無料で導入相談する